言いたいことは、すごくよくわかる。でも、残念ながら、「読まれるテキストとは、読み飛ばせるテキストである」というのが圧倒的に正しい。だから、「読まれるテキスト」を考えるなら、元記事のように、「読み飛ばせるテキストにするにはどうするか」っていうのをスタートにしたほうがいいとおもう。
読み飛ばせるテキスト、ぜんぜん悪いものじゃないよ。読み飛ばすような内容もないのが、悪いテキスト。ちなみに、内容がないけど読み飛ばせないテキストっていうのが最高ですね。
そもそも、段落をちゃんと構成しなきゃいけないのは「読み飛ばせる」ようにするためだ。そういう構成ができているテキストを読むっていうのは、情報を取り入れるための最速な手段だといえる。
「あ、これ、ちゃんと分かりたいし、ちゃんと読まないと絶対に分からないやつだ」という人は、読み飛ばしたあと、読みなおしてくれる。だから、そのときに困らないような丁寧な文章も、読み飛ばせる構造の中に用意しておく必要がある。文芸書や詩文なら話はべつだけど、おれらが一生懸命に文章を書いたり直したりしてるのは、そうやって気持ちよく読み飛ばしてもらい、それでもなお、だれかに話を聞いてもらうためなんだとおもってる。